建設・工事業の事務を減らす|見積の前提と追加工事の線引き
揉めるのは金額ではなく、条件です
建設・工事の現場で「あとから揉める」ときの原因は、金額の計算ミスではないことがほとんどです。
- 「それは含まれていると思っていました」
- 「そんな条件は聞いていません」
- 「追加になるなら先に言ってほしかった」
いずれも、見積を出した時点で条件が固まっていなかったことから起きています。
そして、**現場が始まってしまえば、言い出すタイミングはなくなります。**追加工事を無償で飲み込み、その分が利益から消えます。
任せられること
1. 見積を出す前の前提整理
この業種で最も効く使い方です。
打ち合わせや現地確認で聞いた内容を貼り付けると、次の形に分かれて返ってきます。
- 決まっている条件
- 確認が必要な条件
- 追加費用になりそうな範囲
実際の入力例です。
9/25 K様邸 外壁塗装 現地確認
・築18年 モルタル外壁 一部クラックあり
・「なるべく早く」→ 年内には終わらせたいとのこと
・色は「白系で」具体的な指定はまだ
・足場は隣地側が狭い 隣家の承諾がいるかも
・雨樋も「ついでに見てほしい」と言われた
・予算「他社は○○万と言われた」具体額は出ず
・高圧洗浄の排水 近隣への配慮が必要そう
返ってくる「確認が必要な条件」には、こういう項目が並びます。
- 「年内」が着工か完了かが未確認
- 色の具体的な指定が未確認
- 隣地の使用承諾の要否が未確認
- 雨樋の対応範囲が未確認(「ついでに見てほしい」との発言のみ)
- 予算の具体的な金額が未確認
このリストが、そのまま次の連絡の内容になります。
2. 追加工事の線引き
工事が始まってから「ついでにこれも」と言われたとき。
契約時の話と、その後に出てきた依頼を両方渡すと、次の3つに分かれます。
- 依頼に含まれると読める作業
- 追加になりそうな作業
- どちらか判断できない作業
**3番目が重要です。**含まれるか含まれないか、資料を読んでも言えないもの。揉めるのはここです。
2択で無理にどちらかに入れると、たいてい「含まれる」側に倒してしまいます。3つ目の欄があると、「決まっていなかった」という事実をそのまま記録できます。
詳しくは作業範囲の線引きを、口頭で終わらせないをご覧ください。
3. 現場報告・施主への連絡文
状況をメモで渡すと、報告の文面が返ってきます。
K様邸 9/28 進捗報告
・足場設置完了
・高圧洗浄 実施済み
・クラック補修 3か所
・雨天のため下塗りは10/1へ
・隣地の承諾 取得済み
**送信はしません。**文面を確認して、自分で送ります。
4. 打ち合わせ記録
施主との打ち合わせ、協力業者との段取り会議。メモを貼ると、決まったこと/持ち帰り/確認が必要な点に分かれます。
**録音はしません。**渡すのは自分で取ったメモです。
5. 経費・立替の整理
材料の立替、駐車場代、高速代。走り書きを貼り付けると項目別の一覧になります。
任せられないこと
建設・工事業には、マカセルンが対応できない領域が多くあります。
積算・見積金額の算出
**できません。**数量拾い、単価の適用、歩掛の計算はいずれも行いません。金額は一切出しません。
見積書の作成
**できません。**整えるのは前提であって、書類そのものではありません。
図面の読み取り
**できません。**PDF・CAD・画像いずれの図面も読み取れません。
写真の判定
**できません。**現場写真からクラックの状態や施工品質を判定することはしません。
工程表の作成
**工程表という書類は作りません。**受注後の段取りを整理する有料機能はありますが(単品¥980・税込・買い切り/月額¥2,980・税込・自動更新の対象)、ガントチャートや工程表の形式では出力しません。
法定書類の作成
**できません。**施工体制台帳、作業員名簿、安全書類(グリーンファイル)、建設業法に基づく契約書面。これらは様式と記載事項が定められており、マカセルンは対応していません。
積算ソフト・工程管理システムとの連携
**できません。**外部システムを一切操作しません。
Excel・PDFファイルの読み書き
**できません。**元請から届く仕様書がPDFの場合、読み取れません。
安全・法令遵守の判断
**行いません。**労働安全衛生に関する判断、建設業法・建築基準法の解釈は、有資格者が行ってください。
分かれ目の整理
| 業務 | 任せられるか |
|---|---|
| 見積の前提条件の洗い出し | ○ |
| 追加工事の範囲の整理 | ○ |
| 施主への報告文 | ○(送信はしない) |
| 打ち合わせ記録 | ○ |
| 経費・立替の整理 | ○ |
| 積算・金額の算出 | × |
| 見積書の作成 | × |
| 図面の読み取り | × |
| 写真からの判定 | × |
| 工程表の作成 | × |
| 法定書類(施工体制台帳・安全書類等) | × |
| 積算ソフト・工程管理システム連携 | × |
| Excel・PDFの仕様書 | × |
| 安全・法令の判断 | × |
情報の取り扱いについて
建設業では、施主の氏名・住所、元請との契約条件、協力業者の単価を扱います。
入力内容はAIモデル提供元のAPIへ送信されます。
実務的な対策です。
- 施主名を「K様」「施主A」に置き換える
- 住所は入力しない(前提整理には不要です)
- 単価・契約金額は、必要なければ渡さない
**置き換えても整理の結果はほとんど変わります。**元請との秘密保持契約がある場合は、その条項も確認してください。
出力は必ず人が確認してください
とくに次の2点です。
**「決まっている条件」の欄。**現地確認では「たぶん」「おそらく」が付いた発言が多く出ます。これらが確定条件として分類されると、見積の前提そのものが狂います。
施主への報告文の「約束の表現」。「来週には完了します」と書かれていて、天候次第の工程であれば、それは守れない約束になります。
確認の詳細はAIの出力をそのまま使ってよいか|送る前に確認すべき5点をご覧ください。
導入について
**設定もアカウント発行も不要です。**現場からスマートフォンでも使えます。
ただし、**現場での作業中の使用は避けてください。**安全が優先です。
まず、次回の現地確認の後に1件試してみてください。そのとき、前提の洗い出しに普段かけている時間を測っておいてください。
業務に合わせた形を組みたい場合は法人向けの窓口があります。**無料のAI業務診断で、できない業務はその場でお伝えします。**上の「任せられないこと」は、診断でもお断りする内容です。
よくある質問
Q. 積算をしてもらえますか。
A. **できません。**数量拾い、単価適用、金額の算出はいずれも行いません。
Q. 見積書を作れますか。
A. **作れません。**整えるのは前提です。
Q. 図面を読み込めますか。
A. **できません。**PDF・CAD・画像いずれも読み取れません。
Q. 現場写真から不具合を判定できますか。
A. **できません。**写真の判定機能はありません。
Q. 施工体制台帳や安全書類を作れますか。
A. **できません。**法定書類の様式には対応していません。
Q. 工程表を作れますか。
A. **工程表の形式では出力しません。**受注後の段取り整理は有料機能にありますが、ガントチャート等は作りません。
Q. 無料ですか。
A. 見積の前提整理、追加工事の範囲整理、報告文の作成、打ち合わせ記録、経費整理は**すべて無料7機能に含まれます。**アカウント登録もカード情報も不要です。
まとめ
- 揉める原因は金額ではなく、出した時点で条件が固まっていなかったこと
- 任せられるのは、見積の前提整理/追加工事の線引き/報告文/打ち合わせ記録/経費整理
- 追加工事は3つに分かれます。**含まれる/追加になりそう/どちらか判断できない。**3番目が揉める箇所です
- 積算・見積書作成・図面読み取り・写真判定はできません
- 施工体制台帳・安全書類などの法定書類は作成できません
- 積算ソフト・工程管理システムとの連携もありません
- Excel・PDFの仕様書は読み取れません
- 安全と法令の判断は有資格者が行ってください
- 施主名・住所・単価は置き換えて渡せます
- 無料7機能は登録不要
工事の前後で任せられる仕事は、下のリンクから具体的に確認できます。
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