マカセルンでできないこと|任せられない仕事を先に書きます
なぜ「できないこと」の記事を書くのか
サービスの公式サイトが、自分でできないことを並べる記事を書くのは、あまり見かけないと思います。
理由は単純です。できないことを隠したまま使い始めてもらっても、誰も得をしないからです。
期待していた機能がないと分かるのは、たいてい使い始めたあとです。そのときに失われるのは、試した時間と、サービスへの信用の両方です。それなら最初に書いておいたほうがいい、と考えています。
この記事では、マカセルン powered by AXIOM に任せられない仕事を、理由とあわせて書きます。そして可能な場合は、代わりに何ができるのかも書きます。
1. あなたの代わりに、外部サービスを操作すること
できないこと
マカセルンは、あなたに代わって外部のサービスを操作しません。
- メールを送信すること
- 社内システムや会計ソフトに入力すること
- カレンダーに予定を登録すること
- 予約を取ること、申請を提出すること
- チャットツールに投稿すること
これらは一切行いません。
なぜできないのか
技術的な制約というより、設計上の判断です。
外部サービスを代行操作するには、そのサービスへのアクセス権をマカセルンに預けていただく必要があります。そしてひとたび操作を代行すれば、**送ってしまったものは取り消せません。**宛先を間違えた、金額が違った、送るべきでない相手に送った——こうした失敗の結果を受け取るのは、権限を預けた側です。
マカセルンは、文面や整理された内容を返すところまでを担当します。それを実際に送る・登録する操作は、人が行います。その一手間が、間違いを止める最後の機会になります。
代わりにできること
送る内容そのものは作れます。営業メールの文面、返信案、お礼メールの本文——これらは返ってきます。あなたが行うのは、内容を確認して送信ボタンを押すことです。
「全部自動でやってほしい」という用途をお探しの場合、マカセルンは求めているものではありません。
2. 見積書・請求書そのものを作ること
できないこと
見積書という書類は作りません。請求書も作りません。
金額を計算して、フォーマットに落として、PDFとして出力する——この一連の作業には対応していません。
なぜできないのか
見積書や請求書は、金額そのものが成果物です。単価、数量、値引き、税率、支払条件。これらを間違えると、そのまま取引上の問題になります。
マカセルンは、書かれていない情報を推測して補わない設計になっています。見積書を作ろうとすると、必ず「書かれていない金額」を埋める必要が出てきます。それはこの設計と両立しません。
また、相場を判断することもできません。「この作業はいくらが妥当か」という問いには答えられません。
代わりにできること
見積を出す前の「前提整理」ならできます。
打ち合わせで聞いた内容を渡すと、以下のように分かれて返ってきます。
- 決まっている条件
- 確認が必要な条件
- 追加費用になりそうな範囲
金額は出ませんが、金額を決めるために何が足りていないかは分かります。「それは含まれていると思っていました」という食い違いは、たいていこの段階の抜けから生まれます。
同じように、作業範囲の線引きも整理できます。依頼に含まれると読める作業、追加になりそうな作業、どちらか判断できない作業に分けて返ります。
3. PDFやExcelのファイルを読むこと・書き出すこと
できないこと
これは特に誤解されやすい部分なので、はっきり書きます。
- PDFファイルの中身を読み取ることはできません
- Excelファイル(.xlsx)として書き出すことはできません
- CSVとして書き出すこともできません
「PDFの表をExcelに転記する」という作業は、マカセルンでは行えません。入口も出口も対応していないためです。
なぜできないのか
現在のマカセルンが受け取れるのは、**文章(テキスト)**です。ファイルを解析する機能は実装されていません。
出力についても同様で、返ってくるのは画面上のテキストです。表計算ソフトのファイル形式で書き出す機能はありません。
例外:レシートの「画像」は読み取れます
ひとつだけ例外があります。レシートの画像を読み取る機能があります。
ただし条件があります。
- 読み取れるのは**画像ファイル(JPEG・PNG・WebP)**です
- PDF形式のレシートは読み取れません
- ログインと、この機能の利用権が必要です(無料枠には含まれません)
- 出力されるのは経費精算のPDFです(Excelではありません)
ここで作られるPDFは「PDFを読む」のではなく「PDFを作る」機能です。方向が逆である点にご注意ください。
代わりにできること
ファイルの中身を手元でコピーして貼り付けていただければ、その文章は処理できます。手間はかかりますが、内容の整理という目的は果たせます。
4. 音声の録音・文字起こし
できないこと
会議を録音する機能はありません。音声ファイルから文字起こしをすることもできません。
「会議に同席させておけば議事録ができている」という使い方はできません。
なぜできないのか
録音を前提にすると、その場にいる全員の同意が必要になります。参加者の同意の取得、録音データの保管、削除の責任——これらはサービス側だけで完結できる問題ではありません。
マカセルンは、この領域には入らない設計にしています。
代わりにできること
あなたが取ったメモを渡していただければ、議事録の形に整えます。
走り書きで構いません。「A社の件、来週まで」「予算は保留」「田中さん確認」といった断片的なメモから、決まったこと/持ち帰りになったこと/確認が必要な点に分けて返します。
オンライン会議の場合、チャットのログとメモを合わせて渡していただくこともできます。
**録音が前提のツールをお探しの場合は、そちらのほうが目的に合っています。**この違いについては議事録AIとの違い|音声を録るものと、メモを整えるものに詳しく書きました。
5. 書かれていないことを推測して補うこと
できないこと
これは制限であると同時に、意図してそうしている部分です。
マカセルンは、渡された文章に書かれていない事実を、推測で埋めません。
- 会議メモに担当者が書かれていなければ、担当者を推測しません
- 期限が話に出ていなければ、期限を提案しません
- クレームの文面に原因が書かれていなければ、原因を推定しません
書かれていない部分は、「確認が必要な点」として返します。
なぜそうしているのか
便利に見せるだけなら、それらしい内容で埋めたほうが見栄えはします。空欄のない書類のほうが、完成度が高く見えます。
しかし、**埋めた内容が間違っていた場合、それを見つけるのは読んだ人です。**しかも、AIが埋めた部分と、元のメモに書いてあった部分は、見た目では区別がつきません。
議事録に「担当:田中さん」と書いてあれば、読んだ人はそれを事実として扱います。それがAIの推測だったと気づく人はいません。この状態は、空欄が残っているより危険だと考えています。
結果としてこうなります
**返ってくる内容は、あなたが書いた内容の範囲に収まります。**メモが薄ければ、出力も薄くなります。
これは弱点でもあります。ただし、「マカセルンが書いたこと」と「自分が書いたこと」が一致しているという状態には、別の価値があると考えています。
6. 医療・法務・税務などの専門的な判断
できないこと
マカセルンは、専門的な判断を行いません。
- 医療上の判断、診断、治療方針の決定
- 法律上の有効性の判断、契約の解釈
- 税務上の処理の適否、勘定科目の最終決定
- 労務上の処分の妥当性
これらについて、マカセルンの出力を判断の根拠として使わないでください。
代わりにできること
専門家に相談するための材料を整えることはできます。
たとえば、顧客から届いた長文の申し立てを「事実」と「要望」に分けて整理する。契約に関する打ち合わせ内容から、確認が必要な条件を洗い出す。こうした整理は、専門家に相談する際の前段として役立つ場合があります。
ただし、**整理された結果そのものは判断ではありません。**判断は人が、必要に応じて有資格者が行うものです。
7. 出力の正しさを保証すること
できないこと
マカセルンは、出力内容の正確性を保証しません。
返ってくるのは下書きです。事実関係の確認、相手に合わせた調整、社内ルールとの整合は、すべて人が行う必要があります。
なぜそう言い切るのか
AIが生成した文章には、もっともらしく見えて実際には誤っている部分が含まれ得ます。マカセルンは書かれていないことを補わない設計にしていますが、それでも整理の仕方が意図と異なる場合はあります。
たとえば、会話の中で否定された案が「決まったこと」に分類される、といったことは起こり得ます。文脈の取り違えは、完全には防げません。
**送信前・提出前に、必ず人が読んでください。**これは注意書きではなく、使い方の前提です。
それでも、できることのほうが多い場合
ここまで「できないこと」を7つ書きました。読んだ結果、「自分の用途には向かない」と判断された方もいると思います。それが分かっただけでも、この記事の役目は果たせています。
一方で、上の7つがどれも当てはまらない仕事も、会社の中にはたくさんあります。
- 会議のメモを議事録に整える
- 受信したメールの要約と返信案を作る
- 問い合わせの文面から事実と要望を分ける
- 見積の前提を洗い出す
- 支出のメモを経費の形にする
- 長い文章を要約する、箇条書きに整える
- 営業メール・お礼メールの文面を作る
これらは、外部操作も、ファイル変換も、専門判断も必要としません。渡した文章を、仕事で使える形に整えるだけの作業です。
そして、このうち7つの仕事は登録なし・無料で使えます。
よくある質問
Q. 将来的にPDFやExcelに対応する予定はありますか。
A. 現時点で公表できる予定はありません。**この記事に書いているのは、いま実際にできることとできないことだけです。**予定を「できること」として書かない方針にしています。
Q. できないことが多すぎる気がします。何ができるのですか。
A. 12種類の仕事ができます。共通しているのは「渡した文章を、仕事で使える形に整える」という性質です。詳しくはマカセルンとは|会社の面倒な仕事を、AIに任せるをご覧ください。
Q. ChatGPTならPDFも読めますが、なぜできないのですか。
A. サービスの設計が違います。対話型AIは幅広い入力を受け取れる代わりに、毎回こちらが指示を書く必要があります。マカセルンは指示を固定している代わりに、受け取れる入力が文章に限られます。この違いはマカセルンとChatGPTの違い|「聞く」と「任せる」の差に整理しました。
Q. 「できない」と書いてあることを試したらどうなりますか。
A. PDFファイルを貼り付けようとしても、ファイルの受け取り口そのものがありません。できないことが画面上でできてしまう、という状態にはなっていません。
Q. 法人向けなら、できることが増えますか。
A. 法人向けの窓口では、業務に合わせた依頼の型を組む相談ができます。ただし、**上に挙げた「できないこと」がなくなるわけではありません。**できない業務については、相談の時点でお伝えしています。
まとめ
マカセルンができないこと。
- 外部サービスの代行操作(送信・入力・予約・申請)
- 見積書・請求書そのものの作成
- PDF・Excelファイルの読み書き(レシート画像のみ例外)
- 音声の録音・文字起こし
- 書かれていないことの推測補完(意図的にそうしています)
- 医療・法務・税務などの専門判断
- 出力内容の正確性の保証
このうち5番だけは、弱点ではなく設計です。残りは、現時点でできないことです。
できることの一覧は、下のリンクからご覧いただけます。
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