問い合わせの中身を、答える前に仕分ける
往復が増えるのは、答えが足りていないから
問い合わせに返信したのに、すぐまた質問が来る。この往復が3回続くと、1件の対応に1週間かかります。
原因は、たいてい同じです。
問い合わせに含まれていた質問を、全部には答えていない。
1通の問い合わせに質問が3つ入っていて、そのうち2つにしか答えていない。返信した側は答えたつもりですが、相手からすると1つ残っています。そして次のメールが来ます。
**これは注意力の問題ではありません。**質問が文章の中に埋もれていて、数えにくい形で書かれているからです。
問い合わせに埋もれている3種類
届いた文面を分解すると、次の3つが混ざっています。
1. 書かれている事実
相手の状況、使っている環境、これまでの経緯。判断の材料になる部分です。
2. 求めていること
質問、依頼、要望。答えるべき対象です。
3. 確認しないと答えられない点
こちらの記録を見る必要があること、他部署に聞く必要があること。ここが分かると、先に確認を投げられます。
この3つを分けてから返信を書くと、往復が減ります。
実際の問い合わせと、仕分け後の形
届いた文面
お世話になっております。
先月から御社のサービスを利用している山田と申します。
現在3名で使っているのですが、来月から人数を増やす予定です。
その場合、料金はどうなりますでしょうか。
また、今使っているプランのままで人数だけ増やせるのか、
それともプラン自体を変更する必要があるのか教えてください。
ちなみに、増やす予定なのは4月からなのですが、
月の途中から追加した場合の扱いも知りたいです。
あと、前に問い合わせたときに教えていただいた管理画面の件、
まだ反映されていないようなのですが、確認いただけますか。
マカセルンで整理すると
マカセルン powered by AXIOM の「問い合わせの整理」に貼ると、次のように分かれます。
書かれている事実
- 先月からサービスを利用開始
- 現在3名で利用中
- 来月(4月)から利用人数を増やす予定
- 過去に管理画面について問い合わせた経緯がある
相手が求めていること
- 人数を増やした場合の料金の扱い
- 現在のプランのまま人数追加が可能か、プラン変更が必要か
- 月の途中から人数を追加した場合の扱い
- 過去に問い合わせた管理画面の件が反映されていないことの確認
確認しないと判断できない点
- 現在契約しているプランの種類(文面に記載なし)
- 過去の問い合わせの内容と、そのときの回答内容
- 管理画面の件の対応状況
何が変わるか
質問が4つあることが、最初に確定します。
原文を読むと、3つ目までは「料金」の話として連続していますが、4つ目は別件です。**流し読みすると、この4つ目が抜けます。**そして抜けた1件が、次の往復を生みます。
そして**「現在のプランが分からない」ことが明示されます。**これが分かっていないと、料金の質問に正確に答えられません。先に社内で確認するか、相手に聞く必要があります。
仕分けた結果を返信に使う
返信を書くときは、質問の数を明示してください。
お問い合わせいただき、ありがとうございます。 いただいた4点について、以下のとおりご回答いたします。
1.(人数追加時の料金について) 2.(プラン変更の要否について) 3.(月途中からの追加の扱いについて) 4. 管理画面の件につきましては、現在確認しておりますので、改めてご連絡いたします。
**番号を振ると、答え漏れが構造的に起きなくなります。**そして相手も、どの質問に答えがあるかを確認できます。
4つ目のように即答できないものは、**「確認中」と明示して分けておく。**これで、答えていないことが相手にも伝わります。
「書かれていない前提」に気づく
仕分けの効果は、答え漏れを防ぐことだけではありません。
上の例で、**相手は自分の契約プランを書いていません。**本人は分かっているので、書く必要を感じていません。
しかし答える側には必要な情報です。ここに気づかずに一般論で答えると、相手の契約と違う説明をすることになります。
マカセルンは、書かれていない情報を推測で埋めません。「現在契約しているプランの種類(文面に記載なし)」として確認事項に残します。
この1行が、間違った回答を防ぎます。
クレームとの違い
怒りを含んだ申し立てを受け取った場合は、扱いが変わります。
**通常の問い合わせ:**質問に答えることが目的 **クレーム:**事実確認を先に行い、対応方針を決めることが目的
クレームの場合、**事実確認の前に謝罪すると、非を認めたと解釈されます。**扱いの違いはクレームの事実と要望を切り分けてから動くに分けて書いています。
境目が曖昧な場合もありますが、「事実として書かれていること」と「確認が必要な点」を分ける手順は共通です。
よくある失敗
失敗1:読みながら答え始める
上から順に読んで、思いついた順に書く。最後の質問が抜けます。
失敗2:質問の数を数えない
**まず数えてください。**数が分かるだけで、答え漏れはかなり減ります。
失敗3:分からない部分を飛ばす
答えられない質問を無視して返信すると、相手は「答えてもらえなかった」と感じます。「確認中」と書いてあれば、そうはなりません。
失敗4:書かれていない前提に気づかない
契約内容、利用環境、過去の経緯。これらが不明なまま一般論で答えると、後で訂正が必要になります。
失敗5:複数の問い合わせをまとめて渡す
**1件ずつ処理してください。**混ぜると、どの質問が誰のものか分からなくなります。
向いているケース・向いていないケース
向いている
- 問い合わせに何が書いてあるか読み取りにくい
- 返信したのに再度質問が来る往復が多い
- 問い合わせ窓口を少人数で回している
- 社内の別部署へエスカレーションする前に整理したい
- 対応品質が担当者ごとにばらついている
向いていない
- 返信文そのものを作ってほしい(この機能は整理までです。返信文は「メールの返信」が対応します)
- 回答内容を決めてほしい(判断は行いません)
- 問い合わせ管理システムと連携したい(連携機能はありません)
- 自動返信を設定したい
返信文を作る場合は受信メールの返信を、読んだその場で終わらせるをご覧ください。
注意していただきたいこと
回答内容は判断しません
**マカセルンは、質問への答えを作りません。**整理するのは、何を聞かれているかまでです。
料金、契約条件、技術的な可否。これらの回答は、社内の情報をもとに人が判断してください。
個人情報の扱い
問い合わせには、氏名・連絡先・契約情報が含まれます。入力内容はAIモデル提供元のAPIへ送信されます。
**氏名や連絡先は削除してから渡すことをおすすめします。**質問の仕分けに、個人を特定する情報は必要ありません。詳しくはマカセルンに会社の情報を入れてよいかをご覧ください。
出力の確認
**「相手が求めていること」の欄を、原文と突き合わせてください。**質問が漏れていないかの確認です。
原文に戻って数えるだけなので、短時間で済みます。確認の詳細はAIの出力をそのまま使ってよいか|送る前に確認すべき5点に整理しています。
よくある質問
Q. 返信文も作ってもらえますか。
A. 「問い合わせの整理」では整理までです。**返信文が必要な場合は「メールの返信」をお使いください。**どちらも無料7機能に含まれます。
Q. 回答内容を考えてくれますか。
A. **考えません。**回答は社内の情報をもとに人が判断してください。
Q. 問い合わせ管理システムと連携できますか。
A. **できません。**外部サービスとの連携機能はありません。
Q. 電話で受けた問い合わせにも使えますか。
A. 使えます。**応対中に取ったメモを渡してください。**録音・文字起こし機能はありません。
Q. 質問が1つしかない問い合わせでも意味がありますか。
A. **「確認が必要な点」の洗い出しには意味があります。**質問が1つでも、答えるのに必要な情報が文面にないことはよくあります。
Q. 対応方針まで決めてほしいのですが。
A. 初動の方針を整理するのは、有料の「一次対応の方針整理」が対応します(単品¥980・税込・買い切り/月額プラン¥2,980・税込・自動更新の対象)。
Q. 無料ですか。
A. 問い合わせの整理は無料7機能の1つです。アカウント登録もカード情報も不要で、回数制限もありません。
まとめ
- 往復が増えるのは、問い合わせに含まれる質問の一部にしか答えていないから
- 分解すると3つ。①書かれている事実 ②求めていること ③確認しないと答えられない点
- 質問の数が最初に確定すると、答え漏れが構造的に減ります
- 返信には**番号を振る。**即答できないものは「確認中」と明示して分ける
- **相手は自分の契約内容を書きません。**書かれていない前提に気づくことが、誤回答を防ぎます
- マカセルンは**回答内容を判断しません。**整理までです
- 氏名・連絡先は削除して渡せます
- クレームの場合は扱いが異なります(事実確認が先)
- 無料・登録不要
問い合わせ対応の続きも、まとめて任せられます。
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